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寺の掲示板

今月の掲示板 2020年11月1日

「時が至れば芽吹き 時が至れば散る」

 

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大自然とは、実に淡々として在る。

 

境内に推定樹齢250年のクスノキが植わっている。

子供の頃は木登りもした。夕方にはスズメが集い鳴き声にあふれ、夏にはセミが鳴き、成長の過程で出来たの穴にハトが卵を産み、蛇が木登りをして卵を狙う。剪定のために木に登る祖父に「危ないから降りろ」という父の会話も幼少の頃の記憶にある。思い出の沢山あるいわば寺のシンボルツリーだ。

 

その大木も、内部が腐りスポンジ状の箇所がある。幹の半分は樹皮が浮き始め、枝には葉もつかない。専門家に寄れば、倒木による二次災害の可能性もあるので切り倒した方が良いのでは。という助言もいただいた。

 

大自然と向きあうことでいつも感じることがある。

「目の前の景色は常に流れの中にあり自由だ」と。

 

時の流れに任せて、芽吹く時は芽吹き、散る時は散る。

人知れず山中にて倒木の老樹もあれば、手入れを受けながら樹齢何百年の観光名所の老樹もある。誰の目に写るか否かに問わず、その樹木自体はその身を任せるだけなのだろう。

 

時が至れば芽吹き、時が至れば散る。

境内の老樹に触れて、つい口に出る言葉がある。

「お前、すごいなぁ」

 

合掌